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気候変動サミットでの25%公約は国民合意が取れているのか?

民主党政権でなにをやってくれるのか、結構期待をしている方ですが、これはちょっとひどい。

国際公約をする前に国民説明をすべきではないのか?

25%削減を世界に向けて発表すればそれは気持ちいいだろう。日本の技術力、世界のリーダを実感できる時だ。だが手放しで喜べるほどみんな馬鹿ではない。アメリカが京都議定書にサインしなかった理由ぐらいは皆知っているはずだ。

放送系のマスコミはほとんど問題の本質を報道しないが、90年比25%削減がどれだけの影響を与えるのかきちんと国民が理解する必要がある。

まずは2009年4月に内閣官房が出している「地球温暖化対策の中期目標について」という資料がある。

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tikyuu/kaisai/dai08/08siryou1_1.pdf

これによると具体的に実施しなければいけないのはこんな感じになる。

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太陽光発電を55倍!?、原子力稼働率を90%に、クルマの新車販売は90%が次世代車、そして産業活動の低下が必要になる。

つまり太陽光発電や省エネ系の産業の発展とのトレードオフでエネルギーを多く消費する産業は斜陽化、相対的に国際競争力は低下、輸出減少、輸出産業の海外進出、雇用の縮小は避けらない。日本の産業の抜本的改革が必要になる。

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実際の家計への影響は可処分所得が年22万円減少、光熱費は年14万円アップとなり、実質GDPは3.2%のマイナスである。

今の日本でこれをやれば間違いなく日本で工場生産などできないし、大手の製造業はほとんど海外へ逃亡、海外へ逃げられない中小企業は価格競争でさらに苦しむ。工場がなければ雇用も激減。ありえないような事態を招きかねないはずだ。

さらにそもそも論として25%は真水ベースで削減できるのかという議論すら国民にしていない。(財)地球環境産業技術研究機構(RITE)の以下の資料を見ると日本にはほとんどCO2削減ポテンシャルがない。

http://www.rite.or.jp/Japanese/labo/sysken/about-global-warming/download-data/Comparison_EnergyEfficiency.pdf

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これはちょっと特異な例かもしれないが日本がかなり高効率な産業効率になっているのは分かると思う。ほかで減らすとなるとたとえば車。クルマの排気ガスが占めるCO2の割合は日本の全排出量の約1割と言われている。クルマの利用を全て禁止してもあと15%。全然届かない。日本のクルマ産業は壊滅するけど。

日経エコノミーによると25%削減は可能らしい。記事の内容はプロパガンダ的で「期待の国に転じた日本」「エコノミストの批判は無視していい」「前政権は恥ずかしい」「官僚政治が元凶」と日経らしくない記事で、何をすると25%削減なのか全く分からない。だが可能と考える人もいる。

表明演説を見ると排出量取引云々と書いてあるがもし税金を投入して排出権を購入するというのであれば大反対。麻生政権は2005年比15%削減を真水ベースで目標としたが(2005年比だと鳩山公約は30%削減になる)、オフセット利用を前提とするのであればそれこそ国民への説明が必要だ。なぜ税金で空気を買わなければならないのか。そんなものに税金投入するなら公約など捨てて新技術開発へ税金投入して欲しい。

今回のサミットまでには説明する時間は1週間あったはず。なぜしないのか?少なくとも環境相は明日朝にでも何か表明しろ!

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