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捕鯨問題とグリーンピース

最近オーストラリアがらみの捕鯨関連のニュースが続いたこともあり「日本はなぜ世界で一番クジラを殺すのか」(星川 淳著)を読んでみた。

著者はグリーンピースジャパンの代表。と言う時点で何らかのプロパガンダを感じるが(書籍全体から捕鯨反対のWillは感じられる)いわゆる「クジラは知的生物」論とは違う観点でかかれているため「あ、グリーンピースジャパンはこういう観点から見ているのか」と改めて感じられたことが収穫。また自分の知らない事も書いてあり(鯨肉の流通に関わる会社と政府の関係とか)一読の価値はある。

この本を読む前の私の捕鯨へのスタンスは「捕鯨容認派(だが撤退推奨)」と言ったところか。読み終わったところで大きな変化はないが読後の思いは以下の通り。

鯨がほ乳類であるか魚類であるかを論点にするのはおかしい

これは「牛や豚は神様がくれた食物」的な馬鹿な意見に発展してしまう。生命の尊さに種目は関係がないと思う。

グリーンピースが本当に解決を望んでいるとは思えない

本書にグリーンピース(以下GP)のやり方(捕鯨活動の妨害行為)への疑念がかかれている。粛々と観察すればいいのに、というのには同意。
捕鯨問題についてGPジャパンは他国GPとのあいだに微妙なギャップはあるのだろう。シーシェパードがGPを根としていることも悪い印象がある。捕鯨問題は金になる風評もイメージを悪化させている。GPは環境問題への対処の仕方を誤っているように見られている。

調査捕鯨はおかしい

今度は捕鯨への疑問。はっきり言って1000頭もの致死的調査捕鯨はおかしい。ここに致死的調査に関する日本捕鯨協会からの回答があるが納得できる理由にはなっていない。鯨の生態・社会性などを調査すべきではないのか。個体数数えるのに1000頭とってどうする?調査経費の回収や最終資源の活用(=食肉)は必要なのか。現在のやり方では商用捕鯨の疑念を晴らせない。

調査捕鯨による論文,科学貢献はどれだけあるの?

これが一番分からない。この本ではまともな論文は全くないとされているが、別の記事ではIWCで議論されている元データは反捕鯨派でさえ日本のデータを利用するという。どれが本当なのだろう。

IWCは科学的な検証もしている?

日本のニュースを見ているとジャパンバッシングの場に見えるIWCもこの本ではまともな議論をしているようにも読み取れる。マスメディアの怖いところだ。

鯨肉はすでに需要がない

結局はここに行き着く。現代の捕鯨は戦後の食糧難に端を発したものであり鯨が日本人にとって伝統的に恒常的な食物だったという説は誤りだと思う。そして今の日本では珍味の域を脱し得ない。商用捕鯨が再開されても需要はないのは誰もが分かっているはず。給食に出さなければ消費しきれないのだから。大規模な商用捕鯨再開は無意味。

もはやイデオロギー化してしまった捕鯨問題は勇気ある撤退が必要だと思う。
捕鯨関連者への速やかな補償、日本に協力してくれた国への恩を忘れずに捕鯨中止、矛盾だらけのIWC脱退。鯨への畏敬の念を忘れない。そしてオーストラリア製品の不買運動でもすればいい。AUSから資源を輸入しなくともやっていける環境国になろう。なんて書くと右寄りかな??

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